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<歌舞伎>初舞台から11年 舞踊『双面』の難役 中村蝶之介

2009年8月15日東京

 無名の歌舞伎俳優が、大舞台で大きな役を演じられる第十五回稚魚の会 歌舞伎会合同公演(東京・国立小劇場、22~25日)。歌舞伎俳優研修修了生の中村蝶之介が舞踊劇「双面水照月(ふたおもてみずにてるつき)」で法界坊・野分姫の霊に全力投球。姿は女で、心の中は男と女の二体の難役。名もない「町人の男」などの初舞台から十一年、「初めての主役」に、三十二歳は「やり甲斐(がい)なんてものではない」と、まなじりを決しての体当たりだ。 (富沢慶秀)

 破戒坊主・法界坊が活躍する「隅田川(すみだがわ)続俤(ごにちのおもかげ)」を締めくくる一幕。法界坊は、吉田松若を慕って都から下った野分姫を殺し、自身も松若と相思相愛の町娘・お組に片思いしながらも殺される。

 駆け落ちした松若とお組の前に、野分姫の亡霊と法界坊の亡霊が荵(しのぶ)売りのお組の姿で登場する。

 十三、四歳のおしゃまな町娘で出て、好色な法界坊と高貴な姫の二つの顔が出現、意表をつく双面の趣向。演じる方は大変。

 「もともと立役で男の踊りは習ってきた。こんどは女形の踊りをきっちり見せなければならない。中途半端な踊りでは女形の人に失礼になる」(蝶之介)

 七月いっぱい松竹大歌舞伎の地方公演「沼津」の巡礼役など、昼夜公演の合間や客入れ前の時間を利用、女形の衣装を借り、振り袖の扱い方、足にまとわり付く裾(すそ)のきれいなさばき方などの特訓を続けてきた。

 国際基督教大に入学、海外留学を企てる仲間も多い西欧的な雰囲気の中で、「自分はあまりにも日本のことを知らない」という反省があった。二年生のとき、歌舞伎研修生募集の新聞記事が目に入った。「歌舞伎を勉強しよう」というのが始まり。第十四期生。

 「やってもやっても満足感がなく、いつか大学は中退してしまった」

 普通のサラリーマン家庭の一人っ子で、それまで歌舞伎は見たこともなかった。歌舞伎ファンだった母は息子の選択を喜んだ。その母は先ごろ亡くなったが立派に舞台を続けることで「いい親孝行に…」。ただ「そんなことでは生活が不安定だ」と、父はいい顔をしなかった。「まだ手遅れではないのでは」と、いまも息子が別の道を歩んでくれたらと未練を残しているらしいとか。

 毎日の舞台を一生懸命続けていつか十一年。「最近、歌舞伎は面白いなと思えるようになった」。一メートル七四、六三キロ。色白、細面の好男子。妻と子供一人。中村歌昇一門。

 公演は「菅原伝授手習鑑」「双面水照月」「与話情浮名横櫛」の三本。蝶之介(A班)は22、25日午前11時、23、24日午後4時の出演。3千5百円。(電)0570・07・9900。

 <歌舞伎俳優研修> 昭和45年の第1期生から第18期生まで。1期約10人弱、3年で修了。現在まで147人が修了、86人が舞台を続けている
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われ日本の伝統芸能を愛す。そのため記事をここに書きとめ候。参考にされるならば、またうれし。ともに伝統芸能にはまろうではないか。
なんちゃってね。
あれ、どこで読んだんだっけなと探すことが多いので、ここにたんたんと書き留めることにしました。最新あり、遅いのもあり。鷹揚のご見物を♪


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