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<歌舞伎>『芸の力に追いつきたい』 初代の当たり役・光秀演じる中村吉右衛門

2009年8月29日

 中村吉右衛門が、九月二日から始まる東京・歌舞伎座さよなら公演「九月大歌舞伎」へ意欲を燃やしている。昼夜七演目のうち四演目で重要な役を勤めるのは異例。特に昼の部の「時今也桔梗旗揚(ときはいまききょうのはたあげ)」は「秀山を偲(しの)ぶ所縁(しょえん)の狂言」と銘打ち、今年没後五十五年となる養父の初代吉右衛門(俳号・秀山)当たり役の武智光秀(明智光秀)を演じる。「初代の芸の力に追いつきたい」と熱く語る。 (藤 英樹)

 「時今~」は鶴屋南北の作品。その南北も今年で没後百八十年と節目の年。

 作品は、本能寺の変に至る史実を基にしている。小田春永(織田信長)から勅使饗応(きょうおう)役を命じられた光秀が、饗応の場に武智家の家紋の桔梗の幔幕(まんまく)を使ったことから春永の激しい怒りを買う。春永の寵臣(ちょうしん)・森蘭丸に鉄扇で額を割られ、馬に水を飲ませる盥(たらい)で酒を飲まされ、揚げ句は浪人時代に妻が売った黒髪を見せられる。ついに光秀の怒りは爆発、春永への謀反を決意する…という筋。

 「『時今~』の光秀像は好き」と言う吉右衛門。「南北らしく、武士のプライドが許さないところまで追い込む春永像にしている。誰でも光秀の立場になったら同じ気持ちになると思います」

 ただ、作品自体は地味で動きも少ないせりふ劇。「客を光秀と同じ気持ちにさせたのは、初代吉右衛門の芸の力。初代はせりふ回しの良さを皆さんが評価する。初代のように何とか客の心をつかみたい」と自らに言い聞かせるように語る。

 「時今~」についてはこんなエピソードも。「珍しく実父(初代松本白鸚)から厳しく教えを受けました。いまだに不思議です」

 今回、昼の部は「時今~」だけだが、夜の部は南北作「鈴ケ森」の幡随院長兵衛、さらに「七代目松本幸四郎没後六十年」と銘打ち、兄の九代目幸四郎が弁慶を演じる「勧進帳」で富樫、「松竹梅湯島掛額」の紅屋長兵衛と、出ずっぱり。それも、吉右衛門の中では「四回目の秀山祭」という思いが強いからだ。

 二〇〇六年に始めた秀山祭。「できるだけ私が出ることで、秀山祭のにおいを感じてほしい」。吉右衛門はこうも強調した。「四回ではまだまだ。十回、二十回になってようやくこれだけできたかなという感じでしょう。続けられる限り続けたいですね」

 公演は二十六日まで。1万8千~2千5百円。(電)03・5565・6000。
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われ日本の伝統芸能を愛す。そのため記事をここに書きとめ候。参考にされるならば、またうれし。ともに伝統芸能にはまろうではないか。
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あれ、どこで読んだんだっけなと探すことが多いので、ここにたんたんと書き留めることにしました。最新あり、遅いのもあり。鷹揚のご見物を♪


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