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<幕の内外>衣装方の奮闘 『三つの大変』乗り越え

2009年9月12日


 歌舞伎の衣装方には「三つの大変」がつきものです。

 「探すのが大変」「作るのが大変」「役者さんに正しく色のニュアンスを伝えるのが大変」。さらに最近では興行形態の「スパンの短さ」が加わって、現場は常に戦場状態です。

 まずは探す大変さ。着物には染めた糸で模様を織り出す「織り」と、後から布に模様を染める「染め」があります。織りにも、時代物で貴人が着るような豪華なものと、紬(つむぎ)のような日常着があり、豪華なものは、現代でも新しく作ることができますが、世話物で使う庶民向けのものが、手に入りにくくなっているのです。

 たとえば黄八丈。テレビの時代劇でもおなじみの、町娘が着ている黄色い格子柄。歌舞伎では「髪結新三」に登場するお嬢さま・お熊のトレードマーク。

 東京都の八丈島の伝統工芸品で、輝くような黄色は、島に自生する植物で糸染めされますが、社会環境の変化で、原料も織り手も少なくなった現代では貴重品。今ではお熊の衣装は、黄八丈風に布を染めたものが主流ですが、すでに昭和初期に、名女形・六代目尾上梅幸が、自らの芸談集の中で「なかなか見つからなくなった」と書いています。

 それでも、どうしても織物でなければならない場合もあるため、衣装方が直接、地方の織元をたずねて布地を特注することも。色に関しては役者さんの考えがあり、製作段階で確認をしてもらわねばなりませんが、小さな染め見本と出来上がったものでは、色の見え方も違う。二十回以上チェックを重ねて、初日に間に合った例もあるほどで、舞台もびっくりのスリリングさです。

 (イラストレーター・辻和子)
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われ日本の伝統芸能を愛す。そのため記事をここに書きとめ候。参考にされるならば、またうれし。ともに伝統芸能にはまろうではないか。
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あれ、どこで読んだんだっけなと探すことが多いので、ここにたんたんと書き留めることにしました。最新あり、遅いのもあり。鷹揚のご見物を♪


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