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歌舞伎と文楽でシェークスピア 劇的コラボ

2009.7.15 12:31 産経

文楽「天変斯止嵐后晴」の登場人物、春太郎(吉田和生)、阿蘇左衛門(吉田玉女)、美登里(桐竹勘十郎)の人形(右から) 

この夏、大阪で、シェークスピアの名作を歌舞伎と文楽で上演する“シェークスピアの古典芸能競演”が話題を呼んでいる。歌舞伎は「十二夜」を異才、蜷川幸雄さんが演出する「NINAGAWA 十二夜」(大阪松竹座)、文楽は「テンペスト」を翻案した「天変斯止嵐后晴(てんぺすとあらしのちはれ)」(国立文楽劇場)。日本の伝統芸能はシェークスピア劇と相性がいい-といわれる、それはなぜだろうか。


歌舞伎の手法生きる

 鏡一面の舞台。爛漫(らんまん)と咲き誇る桜が浮かび上がり、美しい大篠(おおしの)左大臣(中村錦之助)が花道から登場、客席はどよめいた-。

 大阪松竹座で上演中の「NINAGAWA 十二夜」の、幻想的な幕開けだ。

 4人の男女の恋物語を描く原作。「NINA-」は設定を日本に移し、歌舞伎の様式美と演技術をいかした斬新な舞台に生まれ変わっている。琵琶姫(ヴァイオラ)、丸尾坊太夫(マルヴォーリオ)など名前も“和風”。主演の尾上菊之助さんは、歌舞伎の立役(たちやく)と女形を演じ分けるように、琵琶姫など男女3役を早替わりをまじえて演じる。

 「そもそも『十二夜』を歌舞伎で、と思ったのは、立役と女形の早替わりなど歌舞伎の手法が生かせると思ったから」と話す菊之助さんは「シェークスピア作品の力強さと歌舞伎のオリジナリティーあふれる表現力と演技術を融合すれば、刺激的な舞台ができると思った」と強調する。



長いかかわり

 実はシェークスピアと歌舞伎は昔から深いかかわりがある。明治時代、戯作者の仮名垣魯(かながきろぶん)は「ハムレット」を日本に移し替えた「葉武列土倭錦絵(はむれつとやまとにしきえ)」を書き、平成3年、市川染五郎さん主演の歌舞伎で上演され、話題を集めた。文楽でも、役名は原作のままながら、昭和30年代に「ハムレット」が上演されている。

 「ハムレット」は王位をめぐる陰謀と復讐(ふくしゅう)劇。歌舞伎や文楽にも、「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」などお家乗っ取りをめぐる愛憎を描いた“お家騒動物”という似たジャンルがある。また、「リチャード三世」のような権力闘争と人間悲劇は歌舞伎の時代物とも重なる。歴史のうねりの中で展開する人間の喜怒哀楽は普遍であり、両者には共通点も多い。

 シェークスピアの全戯曲を翻訳したことでも知られる東京大学名誉教授の小田島雄志さんは「主人公がひとり屹立(きつりつ)しているギリシャ悲劇や能と違い、シェークスピアの作品や歌舞伎は、主役以外の登場人物もそれぞれがドラマを持ち、それらが重なり合って大きなうねりができる。同じ型の芝居なのです」と話す。



「情」を加えて

 文楽の「天変斯止嵐后晴」は18日から上演される。弟の陰謀のため島流しにあった阿蘇左衛門藤則(あそのさえもんふじのり)の復讐劇を軸に、若者たちの恋が綴られていくが、文楽なので全編義太夫節。美登里が敵方の息子、春太郎と恋に落ちる場面のせりふはこうだ。

 《お前のように美しい殿御が他にもあろうとは…》

 脚本・演出を担当した山田庄一さんは「文楽は情を描く芸能。原作は哲学的だが、それでは文楽にならないので、情の部分を大切に舞台化した」という。

演劇評論家の長谷部浩さんの話 「たとえば『テンペスト』なら人間の原罪がテーマ。シェークスピアの作品には人間の運命や宿命など大きなテーマが描かれています。そこが、歌舞伎や文楽の持つスケール感とマッチするのではないでしょうか」

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われ日本の伝統芸能を愛す。そのため記事をここに書きとめ候。参考にされるならば、またうれし。ともに伝統芸能にはまろうではないか。
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あれ、どこで読んだんだっけなと探すことが多いので、ここにたんたんと書き留めることにしました。最新あり、遅いのもあり。鷹揚のご見物を♪


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